夕方、少し曇りがかった空の下

静かな住宅街に通りかかった

民家の窓からオレンジ色の明かりが漏れていて

印象的だった

夕食の準備でもしているのかな

と思うと同時に

電線が運んでいる電気の行き先に

初めて気がついたような気がした

あの灯りも、もとはここを通っている

あの難しかった映画も

あの無機質な声も

あのアイスの冷たさも






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