私の背を押し、制作の手を動かしているのは

ここまで来れているという事実なのだと思う

偶然を踏み締めて道として理解して

地図に記そうとしているのかもしれない

未だ漂泊の思いがやまないのは

未だ見たことのない風景を見たい、という

(失くした記憶を取り戻そうとするような)

私的でどちらかといえば内向的な欲求からなのだろう

この再会に似た出会いを続ける回廊

周縁であることによって

あるいは小さすぎることによって残されにくい風景にこそ

回廊への入り口が隠されている








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